
- 介護施設の運転手仕事の仕事が気になる
- 介護施設の運転手仕事を実際に体験した人の話が聞きたい
- 介護施設の運転手仕事のメリット・デメリットが知りたい
- 介護施設の運転手仕事が向いている人・向いてない人はいるのかな
このような疑問を抱えている方におすすめの記事。
こんにちは、トライアンドエラーひでおです。
この記事を書いている僕は、18歳新卒新入社員で入社した会社を3日で退職。その後パン屋に就職するが5日で退職。北海道の牧場仕事は1か月。しかしその後保育園で3年勤務。そして介護施設の運転手仕事を6年間やってきました。
今回は、「介護施設の運転手仕事を6年やった感想」を書いていきます。
先に申し上げておくと、僕はいわゆる「介護士」などの資格を持っていません。いわゆるただの一般人です。
そんな僕ですが、介護施設の運転手仕事を6年やったことで、もはやほとんど介護士と同じような動きを実践したり、学んだりしてきました。
それでは前置きはここまで。
さっそく本題へ行きましょう。
あなたの仕事選びの参考になれば幸い。
よろしくお願いします。
目次
介護施設の運転手仕事を6年やった感想【もはや介護職員】
介護施設の運転手仕事を6年やった感想としては、下記のとおり。
- いろいろなお客様に会えて勉強になる
- いろいろな建物に行けておもしろい
- 地元(地域)に詳しくなっておもしろい
- 運転技術が向上した(運転が上手い、乗り心地がいいと言われる)
- コミュニケーション能力が超成長した
- 「介護」という多分日本人の95%以上がイヤでも体験する状態を体験できる
- 寝たきりの方も送迎するため昇降機操作も可能になる
- 運転手だけど介護・介助・その他雑務・営業もおこなう
- 電話に出まくってたのでいろいろな人に覚えてもらえる
- ほぼすべての人に挨拶をしていたのでかわいがられる
- 結局「人間力」が最強であることを学ぶ
- 認知症の方から暴言や暴力を受けまくる
- お客様より「ご家族様をどう扱うかのゲーム」だったりする
上記のとおり。
一言でまとめると「わりと楽しかったし、勉強になっておもしろかった」です。
それでは一つずつ見ていきましょう。
いろいろなお客様に会えて勉強になる
結論、いろいろなお客様に会えて勉強になります。
介護施設と聞いて、あなたはなにをイメージしましたか?
「足が元気で、手が動いて、みんな幸せそうで、老人ホームに集って、みんなで遊んで騒いで飯食ってそれで帰る。ラクな仕事でしょ?」
そんな感じでしょうか。
結論を書くと、”そういう介護施設”もあります。いわゆるデイサービス。
しかし、僕が勤めていたところは、どちらかというと「医療処置が既に施されている方」「病気がある方」みたいな介護施設でした。
なので、
- 車イスがデフォルト
- 糖尿病(インスリン注射必須)
- 認知症
- 精神疾患の高齢者
- ガン末期
- パーキンソン病
- 胃瘻状態
- 半身麻痺
- ほぼ寝ている
などなどのお客様が多かったです。
ですので、いろいろな方と接触する機会が多くて、非常に勉強になりました。
いろいろな建物に行けておもしろい
介護施設の運転手なので、当然ながら、いろいろな建物(ご自宅)に行けておもしろかったです。
- マンション
- タワーマンション
- アパート
- 団地
- 一軒家
などなど。
これは「ミニマリストあるある」というか「お部屋と収入あるある」なのですが、やはり「玄関や部屋がゴチャゴチャして汚い部屋=収入が低い」とか「玄関や部屋がきれいで整っている=収入が多い」みたいな要素が本当に如実に表れていて、すごくおもしろかったです。
もちろんすべてが100%そうであるというわけではありません。
やはりどんなに素敵なマンションでも、お部屋にお邪魔すると、「服やゴミ、雑貨、袋の山」みたいな環境もあります。そうすると、そのご家族様もバタバタしてストレスを抱えており、同時にお客様(高齢者様)もストレスというかイライラして暴言や暴力を従業員に飛ばしてきます。

「部屋の雰囲気(環境)=その人の人格や振る舞いにも影響を与える」というのがよくわかる。
こんなふうなことも勉強になりました。
いろいろな土地のいろいろなマンションも入れるため、「あ、ここのマンションの構造こうなってるんだー、へー」という体験も得られておもしろいです。
高層階マンションのほぼ最上階のようなところに住んでいるお客様もおられるので、「窓から景色見ていいよー」などと言われて、絶景を見せて頂くこともありました。あざす。
元々、僕自身がUberEats(ウーバーイーツ)で配達をしていたので、いろいろな建物に行くのはわりと好きな方かもしれません。
地元(地域)に詳しくなっておもしろい
結論、介護施設の運転手になると、地域に詳しくなります。
もちろん介護施設の運転手でなくとも、いわゆる「介護士」「介護スタッフ」「ケアマネジャー」などの方も頻繁に車移動をするため、そのような方々も地域に詳しくなります。
先ほどの「いろいろな建物に行ける」という点と類似してますが、建物までの道、建物周辺の地理などにも詳しくなります。
又、たまに、病院や、その他介護施設、市役所などにも行くこともあるので、そういったことも詳しくなります。
僕自身が普段からウォーキングをしています。
ほぼ毎日のように8,000~12,000歩ほど歩いているため、元々は地域に詳しい方ではありましたが、運転手になることで、より詳しくなりました。
運転技術が向上した(運転が上手い、乗り心地がいいと言われる)
介護施設の運転手になることで、運転技術が向上します。
これはマジです。

運転上手くなりたいひとは、介護施設の運転手やりましょう。
結論としては、ほぼ90%以上の確率で、ほぼすべての方に
- 運転が上手い
- 乗り心地がいい
- めっちゃ快適
- 普段から車乗ってないの?嘘でしょ?
と褒めていただけました。感謝です。
なのでこの6年間は、当然、無事故無違反です。
しかもたった3~5人の方に言われているのではなく、例えば、
- 新しく入ってきた看護師さん
- 介護士さん
- 役職のある方々
- 4~5月頃に研修で来られる新入社員さん
- ご高齢者のお客様
などです。
ありがてえです。
じつは、僕は20代前半は「運転が洗い」ということで、よく心配されていました。実際に、単独で事故ったこともあります。
当時、仲が良かった知り合いには、「お前運転下手くそ!」と助手席から文句を言われていました。笑
まぁそれくらい下手でした。
しかし、介護施設の運転手を始めたことで、「他人様の命をお預かりしている。しかも若者と違って下手すれば車内のどこかでぶつけたり転倒すれば即アウト」というスーパーハードモードなゲームルールを課せられました。
又、介護施設の車両って、だいたいどこの会社も「企業名のデカいロゴ」「車いすマーク」が貼られているため、そんな車両で、スピード出したり、運転が荒いと一瞬でブランド価値を下げます。

ちな、ぼくの勤めていた施設ですと、「車いすマーク」のロゴが貼られていないため、たまーーーに煽り運転をくらってました...

↑ 「車いすマーク」はこれです。見たことある方も多いことでしょう。
フツウの介護施設の車両なら「貼り付け」もしくは「塗装」されていると思いますが、僕の勤めていた施設の車両には貼られていませんでした...。
会社の事情もあるのであまり書けませんが、僕のいた施設は、介護施設というよりも、どちらかというと「病院」「看護」「治療」「リハビリ」のような機能を目的する施設のため、すこし方向性が違うかもしれません。
話を戻すと、この「車いすマーク」は、ある種、お守りですね。
ぜひ、この記事をご覧いただいている介護施設の経営者やトップ、役員の方は、この「車いすマーク」は必ず車に装着しましょう。
そうすると、煽ってくる人が減ります。
だいたいの車は、「あ、いまこの車は、高齢者を送迎中なんだ。へー。仕方ねえな。ゆっくりいこうぜ。」と察してくれます。
しかし、この「車いすマーク」がないだけで、一般人からすれば「なんだこの車?遅くね?早くいけや!ブオンブオン」みたいな感じで煽る確率が徐々に高くなっていきます。(100台中5台くらいの確率)
運転が上手いよって言われて嬉しかったですよって話でした。
↓ スマホ操作しながら運転するのもアウトですから、スマホホルダーを設置しましょう。
コミュニケーション能力が超成長した
運転手とはいえ、ただ「黙っているだけ」ではありません。
やはり、そこには、「お客様」もいるし、「お客様のご家族様」もおられます。
もっと言えば、その建物付近の「近隣住民の方々」とかもおられます。
つまり、いろいろな人とコミュニケーションが発生します。
おかげさまで、僕自身、コミュニケーション能力が超成長しました。
僕がコミュニケーションをとっていたのは、下記の人たちです。
- お客様
- お客様のご家族(娘、息子、孫、ひ孫)
- お客様のご友人様
- マンションの管理人
- 近隣住民の方々
- 配達員の方々
- お医者様
- 病院の方々
- クリニックの方々
- 薬局の方々
- 介護施設の従業員
- 介護施設の看護師
- 介護施設のケアマネジャーや支配人
- お隣の建物のスタッフの方々
- 施設を掃除してくださる掃除屋さん
- 福祉用具の方々
- 調理室の方々
たぶんまだまだあると思いますが、ザッと挙げるとこんな感じ。
もはや、文字どおり「全員」です。
朝から夜まで全員にご挨拶してますし、話かけられたらコミュニケーションをとりますし、なにかを頼まれたら笑顔で承りました。
そうすると、めちゃくちゃコミュニケーション能力が高くなりました。
フツウこんな話す人いないと思います。
なので、基本、どんな場面でも「あら、ひでおさん」「いつも元気そうね」「いつも笑顔ですばらしいね」などと褒めていただけることが多かったです。
僕がやっていたのは、本当にシンプルなことです。それは、
- ただただ、相手の話を傾聴する
- うなずく
- 相槌をうつ
- 目を見る
- 相手の名前を呼ぶ
- いいリアクションをする
- 相手の話を遮らない程度にシンプルな言葉を返す
- 話が尽きそうになれば、自分の話をする
- 深掘りの質問をする
- 話題を広げる
- 話題が暗くない限りはニコニコして対応する
こんな感じです。
本当にシンプル。
裏技も必殺技もなにもない。ただただ、相手に寄りそう。相手の話を聴いて、引き出して、乗っかる。
そうすると、おもしろいことに、会社の仲間から「ひでお君の対応がすごくよかったって言ってたよ!」と言われたり、お客様のご家族様(例えば息子様)に、「母は、ひでおさんが対応が好きなようで、他の人だと機嫌が悪いようです」と、ポジティブなリターンが返ってくることが多かったです。
僕は別に、資格もないし、突出した能力もないし、いい服を着ているわけでもないですし、イケメンでもないです。
しかし、「コミュニケーション能力」「相手の話を聴く」という能力は、たぶん、他の人よりも超成長したのかもしれません。
ただただノリでやっているのではなく、もちろん、読書も650冊ほど読んできました。
やはり、本を読むことは、すごく重要です。
テーマな内容が脱線してしまうので、あまり多くは語りません。
僕が「この本を読んでコミュニケーション能力が高まった」という書籍を置いておくので、もし、ご興味ある方はぜひ、読んでみてください。120%、自分に還元されることを、僕は体験しています。
「介護」という多分日本人の95%以上がイヤでも体験する状態を体験できる
介護施設の運転手をやることで、「介護」という世界をイヤでも疑似体験できます。
正直、一言で「介護」と言われても、多くの人はパッとイメージできないはず。
イメージできたとしても、「ああ、車いす生活大変だよね」程度のイメージだと思います。
しかし、介護というのは、もう、本当に、すごくディープなコンテンツです。
これはある種「赤ちゃんの子育て」と、似たようなディープさがあります。(同じではありません)
赤ちゃんの子育てを”体験”したことない方は、「赤ちゃんかわいいよね^^」で終わりです。
しかし実際に、赤ちゃんがいるご家庭や保育園だと、レベルが違います。(当然、赤ちゃんがいるご家庭が一番たいへん。)
- 夜2時とかに泣きわめく
- お昼寝しない
- お昼寝しようとしてラックに降ろすと、また泣く
- 突然、泣く(ミルクが欲しかったりする)
- SIDS(乳幼児突然死症候群)に気をつける必要がある
- 飯食わない
- 食事を床にこぼすのがデフォルト
- おもちゃの大きさに注意
- おもちゃの置き場所に注意
- 洗剤やポット、その他の置き場所に注意
などなど、話が脱線するので一旦ここまで。
これは赤ちゃんの話です。
「介護」も、介護レベルが5だったりすると、大変です。もちろん介護レベル1でも大変な場合も多々ある。
例えばですが、
- 認知症のため、ずっと24時間365日「あれ?〇〇ちゃんは?」と人を探している
- 認知症のため、「30秒前の話題」を忘れて、何百回と聞いてくる
- 認知症のため、いきなり外へ出ていく
- 認知症のため、暴力や暴言を出してくる
- 寝たきりの方は、褥瘡(じょくそう)ができないように数時間に1回はポジションを整える
- 家族から「足腰弱いから外はだめ」と言われているのに外へ出て、転倒する
- 突然、意識を失って転倒する
- 施設から夜中脱走する
- 娘が丁寧に接しているのに「バカ娘!」と娘が暴言を受ける
- 部屋の床にゴミやモノが多くて、狭くて、車いすが通れない
- 朝、息子が早く仕事に行くので、母は独りになる。薬も食事もとらず。
などなど、キリがないので、ここまで。
こんな感じで、「介護を疑似体験」することができました。
僕自身、僕の父と母が72歳以上(あえてごまかしておきます)なので、あと5~10年後にもなれば、いろいろと変化が目に見えてくることでしょう。こわい。たすけて。
なので、父と母には、いつもこう言っています。
- 胃瘻(いろう)はしない
- 部屋を整理整頓しましょう
- 不要な物は捨てましょう
- 思い出の写真とかはとっておきましょう
- なるべく歩きましょう
- 若い人にかわいがられるように感謝していきましょう
こんなことを、ゆるく伝えています。
実際に、父と母はよく「ありがとう」を言っていますし、引っ越しを機にシンプルライフを好きになり、たまに実家に帰りますが、部屋が綺麗です。というか広い。
やはり普段から、整理整頓とか、不要な物を断捨離することは、本当に重要なことだと思います。
ということで、介護体験をしたい方は、介護施設の運転手になりましょう。
寝たきりの方も送迎するため昇降機操作も可能になる
介護施設の運転手は、寝たきりの方も送迎するため「階段昇降機の操作」もやります。
ただただ、「平坦な道を運転して、家の前で降りてもらってバイバーイ」ではありません。

階段昇降機ってなに?

たまに駅とかで見る「階段を上がったり下がったりできる機械」のことです。
↑ こんな感じの機械を使い操作します
これ「ただ見てるだけ」であれば、「わーラクやんw」なんですよね。
でも「操作する側」になると、イッキに、ドーパミンドバドバです。
- 万が一、階段から落ちてしまったら、高齢者は...
- 高齢者の体重が85kg、昇降機が25kg、合計110kg
- 階段が狭い
- 階段が長い
- 階段の曲がるところが鬼大変
- もはや筋トレ
みたいな感じです。
昇降機を取り扱っている介護施設は、じつは、そこまで多くないそうです。
ある種、「穴場」です。
このブログ記事を読んでいるあなた、「昇降機送迎ビジネス」やりましょう。
話を戻すと、おかげさまで、僕自身、ほぼ毎日のように「2~3件のお客様を昇降機でお送りする」ということをやっていましたので、本当に操作が上手くなりました。
周りの女性の方々も「ひでおくんの昇降機操作は安定しててムダがなくてドスンとしてなく、本当にうまい。」と褒めてくれました。
お客様も「アンタが一番うまいし、こわくない。乗り心地がいい。」と仰ってくださる方が本当に多くて、ありがたいなと思っています。
真夏の、エレベーター無しの、階段が長くて、高層階の団地で送迎すると最高のエキサイティングですよ。
運転手だけど介護・介助・その他雑務・営業もおこなう
介護施設の運転手とはいえ、やることは、ほぼ介護です。
運転手だけど介護・介助・その他雑務・営業もおこなってきました。
思い出せる範囲で、やってきたことは下記のとおり。
- 家からお連れする際に、まずトイレへお連れする
- 排泄介助
- 食事準備・介助
- 荷物整理
- お洋服の着脱(これまじ大変)
- お薬チェック
- 寝たきりの方は車いすへと移乗(ベッドから車いすへ移動させること)
- ご家庭様がいれば「いつ排便ありましたか?食事量、睡眠などは?」などの情報収集
- 施設内でトイレ誘導
- お茶出し
- 体操、口腔体操、お歌を歌う
- 昼食準備
- 食事介助
- 施設のベッドへ移乗
- おやつ準備・提供
- 水分補給介助
- 脱走してしまった人の捜索
- 真夏の11時頃から1時間付き添い散歩
- ご家族様からの情報をケアマネジャーや社員に共有
- 買い物同行
- 買い物代行
- 認知症の方の携帯電話に20件電話があり、区役所や請求会社であり、それの応対
- 車内で失禁したら清掃
- 洗車
- 施設・病院・福祉用具などに営業
- コロナウイルス発生時にパーティション設置や区分
- 水槽の水換え掃除
- 食札の情報更新・写真貼り付け
- イベント時の写真撮影・広報
- 電話対応
などなど、まだまだあると思いますが、ひとまず。
これを見て、「うわ、むりだ」と思った方もいるかもです。
僕はむしろ「飽き性タイプな人間」であり「好奇心旺盛タイプ」のため、いろいろなことをやるのが楽しかったです。
むしろいろいろやらせて頂けて感謝しています。
おかげさまで「なんでもできるね」とか「電話対応のひでおさんいいね」とか「営業経験(錯覚資産)が手に入った」とか、そういう自分自身のスキルや能力が高まりました。
いわゆる大手の介護施設とかだと、介護施設の運転手というのは、だいたいは「オジサン」とか「オジちゃん」なんですよね。
ある種、老後のゆるい働き方をされていて、「介護は若い人」「運転手はオジちゃん」という、良い意味で”業務の分散”がされています。
しかし、僕の勤めていたところは、比較的、若い人が多いため、みんなエネルギー高いですし、若いですし、ノリもいいですし、協力的でもありましたので、そういう意味ではベンチャー感あっておもしろかったです。
なので、僕自身こうやって好き放題やらせてもらっていますが、やはり、そういう諸先輩方が「ひでお氏の好きなようにやっていいよー」という感じで見守ってくれてたからなんですよね。
感謝申し上げます。
電話に出まくってたのでいろいろな人に覚えてもらえる
めちゃくちゃ覚えてもらえました。ありがとうございました。
ほぼすべての人に挨拶をしていたのでかわいがられる
すいません。僕のアウトプットは重複(ちょうふく)している部分があります。悪しからず。
ほぼすべての人にあいさつしていました。
先ほども書いたとおりでして、僕がコミュニケーションをとっていたのは、下記の人たちです。
- お客様
- お客様のご家族(娘、息子、孫、ひ孫)
- お客様のご友人様
- マンションの管理人
- 近隣住民の方々
- 配達員の方々
- お医者様
- 病院の方々
- クリニックの方々
- 薬局の方々
- 介護施設の従業員
- 介護施設の看護師
- 介護施設のケアマネジャーや支配人
- お隣の建物のスタッフの方々
- 施設を掃除してくださる掃除屋さん
- 福祉用具の方々
- 調理室の方々
などなど。
そうすると、みんな話かけてくれます。
- 今日も洗車してるんですね!いつも綺麗ですね
- あれ?髪型変えました?かっこいいですね
- この前、見かけました!
- いつもエネルギッシュで幸せそうですよね
- いつも電話とってくれてますよね!ありがとうございます
- 話が早くて助かります
みたいな感じです。
おかげでさまで、いまだに、ウォーキングしてたり、スーパーで買い物していると、ほぼ毎日のように誰かしらに声をかけていただくことが多いです。ありがたい。
結局「人間力」が最強であることを学ぶ
まじでこれだけは伝えたいです。
結局「人間力」が最強であることを学びました。
これです。
たしかに、認知症のせいで暴言や暴力をかましてくれる生命体もいますが、基本的には、みんな、いいひとたちです。
ある種「鏡」です。
こっちが「丁寧に接しよう」と接すると、相手も「丁寧接しよう」と返してくれます。
それは、他にも、笑顔とか、振る舞いとか、ユーモアとか。
なので、普段から不機嫌な人が接していると、お客様は「不機嫌な接し方で返す」ということをされています。
車で送迎しているため、片道20~30分間、雑談しています。
そうすると、「Aさんはイイひとよね、うれしい」とか「Bさんは苦手、こわいわ」などと教えてくれます。
僕自身が、先ほどから申し上げているとおり「相手の話を聴く」のが得意なので、めちゃくちゃそういう事情も伺います。
結局のところ、「人間力」が大事なんだなと勉強になりました。
認知症の方から暴言や暴力を受けまくる
下記のとおり。
- 「私を家に帰して」と言いながら窓ガラスを蹴ったり殴ったりする
- 窓ガラスにヒビ入る
- 杖で壁や窓をたたく
- なにもしてないのに「どうされましたか?お茶をお出ししますのでお話聞かせてください」とやさしく声をかけるが、「あんたなんて氏んでしまえ」と言われる。草
- テレビのリモコンで腕を連続で叩かれる
- 頭を15分間叩かれ続ける
- 壁に追いやられて蹴られる
- 「あんたは頭がおかしい」と言われる
結論、「認知症はやべーです」ってことです。
本当に、すべての事象が、「無」となります。
円安?関係ない。
トランプ大統領?関係ない。
誰かの家が闇バイトに襲われた?関係ない。
もはや、認知症のかたにとっては「動物的な思考回路で動くこと」が仕事であるため、雨だろうとなんだろうと、「1+1=100万です!」ということを500%信じています。つまり認知の歪みです。バグ。
これは本当に「ゲームのルールを知っていても、実際に、その目の前で”通じない”という現象が発動したら、本当に無理ゲーです」ということです。
これは本当にダメージです。
30秒前まで「ひでおさんは良い人ですね^^」と言ってたのに、途端に「私、家帰る!娘のごはん作らなきゃ!」と言い出して特攻隊の如く、突き進みます。娘50歳で、仕事で夜21時まで自宅にいませんのです。
こういうときに「AI会話ロボット」があれば、長時間、会話をしたり、もしくは「疑似家族(疑似娘、疑似息子)」として会話を成立させることができるのにな、と思いました。
お客様より「ご家族様をどう扱うかのゲーム」だったりする
最後は、介護業務というのは、お客様より「ご家族様をどう扱うかのゲーム」だったりするよね、という話。
お客様が第一ではあるのですが、じつは、ご家族様もキーマンだったりします。
というか、50%くらいの確率で、恐ろしいご家族様がいます。逃げろ。
例えばですが、ほぼ宿泊されて、スタッフや病院の人たちが24時間ずーっと見ているご高齢者様がいます。
その方は、「歩けない」のです。
もちろんリハビリ訓練や、ちょっとイスから立ち上がる動作の声かけなどをおこないますが、当然ながら本人は「いや、立ちたくない」とか「足が痛い」と仰るのです。
病院の方々もナースも「転倒リスクがあるし、という本人が立ち上がる”やる気”もないし、立ち上がらせても”痛い”と仰る。てことは、車いすの方が、双方にとって良いですよね。」という結論になるわけです。
しかし、そのご家族様は「いや、歩かせてください!昔(高校生時代)は運動部でした!母はすごかったんです!」「ちゃんと見てるんですか!?大丈夫ですか!?もっと無理やりやらせてください!」というように”過去に執着”して、ひたすら”無理強い”をさせてくるわけです。
もちろん、何千人もの患者を診てきた病院やナース、リハビリ屋さん、介護士さんもしっかりと対話して「ムリしないほうがいいすよー、車いすが安パイすよー」ってなって無事終了。
その後、大きい病院へ連れていったところ「足に異常あるねー、爆弾抱えてるねー」みたいな話になって、やはり「歩かせない方がいい」という結論になりました。
もし、あのとき、「承知いたしました!無理して歩かせます!がんばえー、90歳がんばえー」なんて呑気なこと言って、イヤがってるおばあちゃんを歩かせていたら、どうなっていたのでしょうか。
下手すれば、膝崩れおこして。顔面もしくは尻餅ついて、骨折なども高確率で起きていたと思います。こわい。
お客様の話も大事なのですが、じつは、「それをコントロールしているご家族様」との対話・対応も重要です。
なにこの話。
もはや運転手の次元超えてるやん。もはや介護士の説明やん。
ということでおしまい。
ありがとうございました。
まとめ
今回は、「介護施設の運転手として6年働いた感想」を書きました。
介護施設の運転手仕事を6年やった感想としては、下記のとおり。
- いろいろなお客様に会えて勉強になる
- いろいろな建物に行けておもしろい
- 地元(地域)に詳しくなっておもしろい
- 運転技術が向上した(運転が上手い、乗り心地がいいと言われる)
- コミュニケーション能力が超成長した
- 「介護」という多分日本人の95%以上がイヤでも体験する状態を体験できる
- 寝たきりの方も送迎するため昇降機操作も可能になる
- 運転手だけど介護・介助・その他雑務・営業もおこなう
- 電話に出まくってたのでいろいろな人に覚えてもらえる
- ほぼすべての人に挨拶をしていたのでかわいがられる
- 結局「人間力」が最強であることを学ぶ
- 認知症の方から暴言や暴力を受けまくる
- お客様より「ご家族様をどう扱うかのゲーム」だったりする
上記のとおり。
あくまでこれは、僕自身の立ち回りも反映されていますし、施設の在り方など各地域、各施設によって異なるので、一概ではありません。
周囲の方々がやさしかったです。これは本当です。
なので、すごく感謝をしています。
ありがとうございました。
ということで今回は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの仕事選びの参考になったのであれば、幸いです。
それではまた次の記事で( ・ω・ )/
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